雪国りんごの美味しさ
雪国でのりんご栽培の特徴
小西園は信州志賀高原の麓、標高550mから600mに園地があります。
夏の気温は30度を超えますが、冬には日中の最高気温も氷点下という日もある寒冷地です。
積雪もあり、厳しい雪国という側面もあります。
夏と冬の気温差はとても大きく、また昼夜の寒暖差も激しい気候の土地です。
これこそが良質のりんご栽培になくてはならない条件です。
夏の暑さで果実肥大が進み、冬の寒さが糖度を上げます。
当たり前のことですが、りんごも生物ですから種の保存という本能があります。
りんごの場合、種の保存とは、すなわち果実を実らせ、動物に食べてもらい、種子を別の場所に運んでもらい(排泄させ)新しい別の場所に芽吹くことで生存することが、植物として種を保存するという本能です。
ふじのように晩成種になればなるほど、寒くなって獣がいなくなる前に食べてもらいたいのが本能です。
そのために美味しくなろうとします。
同時に寒さで凍ってしまうと種にもダメージがありますので、凍りつくのを防ぐために糖度を上げます。
氷点下5度程度までの寒さならりんごは凍ってしまうことはありません。
しかし種子を守るために必死に糖度を上げます。
当地では11月上旬から中旬にかけて、日中は15度程度まで気温はあがり、夜から朝にかけては氷点下になります。
外気温が氷点下から日光を受けて暖かくなる。
その繰り返しで果実は鮮やかに色づきます。
暖められた果実が氷点下の空気にさらされることで、実を引締め、糖度が上がり、蜜も入ります。
同じ品種のりんごでも産地によって食味や触感が違うのは、そういった理由があります。
小西園では、寒さで凍りついてしまうギリギリ直前まで収穫はしません。
気温と熟度を見ながらギリギリまでしっかりと樹上で完熟させてから雪が舞う中で収穫しています。
氷点下5度程度までの寒さなら りんごは凍ってしまうことはありません。 しかし種子を守るために必死に糖度を上げます。
こだわったりんご栽培
りんご作りは剪定に始まり剪定に終わる・・・・いわばプロの仕事が必要になります。
私どもの最大の目的は、良いりんごを栽培し、お客様に美味しさという感動を届けることです。
もちろん立地を活かした観光農園も町内には多数あり、弊園にもりんご狩りのお問合せをいただくこともありますが、良質のりんごを栽培することのみにこだわっておりますので、申し訳ありませんが受付しておりません。
機械で選別をしていません
小西園が機械で仕分けをしていない理由
収穫したりんごを商品にする際、選果(果実の選別)という過程があります。
選果機という機械もあり、誰でも簡単に素早く大量の果実を選別できる利点がありますが、弊園では選果機は導入していません。
すべての過程で訓練を積んだスタッフが手作業で行っています。
人の目で見て果皮表面や熟度の重さを感じ取り、おいしいと判断できるものを出荷しています。
小西園では、収穫した果実をまず一度、圃場で二人の専任スタッフが
○傷の有無
○色つきの度合い
○果実の大きさ・・・など
7段階に仕分けしてコンテナに分別します。
その日のうちに作業場に運び、そこで再度人の手で果実ひとつひとつを確認しながらさらに細かく選別をします。
そして出荷する際にもう一度果実をひとつひとつ手作業で確認しながらパック詰めします。
近年機械の精度は大変良くなっていますが、どうしても細かい箇所の見落としがあります。
小西園のりんごは、パリッとした硬さを大切にしており、すべての果実をデリケートに繊細に取り扱うことが求められます。
その点でも機械にかけることは躊躇われます。
さらに熟練の者でなければ感じることのできない「感覚」のほうがより精度が高いのが現状です。
収穫してから発送まで3回の選果を、信頼に足る経験豊富な熟練のスタッフの手作業でしかわからない感覚をもとに行っております。