りんごの花が咲いています
全国で桜の開花も記録市場最速でしたが、他の植物も生育は速く進んでいます。
りんごの花も現在満開と言っていいと思います。
こんなかわいい花なんですよ。
花の時期はりんご栽培にとって肝と言える大事なステージです。結実確保がなければ、りんごの果実になりません。
受粉作業です。りんごは他の果物の多くと同じように「自花不和合性」です。自分の花の花粉では受粉しません。必ず他の品種の花粉が必要です。当園では、受粉樹としていくつかの品種がありますが、それらの生の花から花粉をたっぷり含ませ、さらに冷凍してあった花粉もたっぷり含ませて丁寧に行います。
昨年は5月5日に行っていた作業です。例年比12日、昨年比10日早い、私どもにとっても史上最速の授粉作業です。
史上最速で花が咲き始めてから、ほぼ毎日ですが霜注意報が出ています。いわゆる寒の戻りです。花は低温にとても弱く、受精能力と果実になったときの果皮表面にとても大きなダメージがあります。
春が早いという現象はここ数年どんどん進んでいることを肌で感じます。そして植物たちのステージが進んだところで、例年通りの気温に戻ることが必ず発生して、我々はとてつもなく大きなダメージを受けます。早い春は嫌いです。天気予報やニュースで桜の開花を伝えていて、「例年になく早く見ごろです」なんて言っていると、嫌だな~って思っている人が少なからずいることを知ってもらいたい。花見は楽しいかもしれませんが、早すぎる花見はすごく大きなマイナスの経済効果になっている事実です。
受精の理想は気温20度くらい。今日の気温は12度から16度。花が咲いてからずっと低温が続いています。ちょっと心配ですが、できることは全てやっています。