受粉作業真っ最中
受粉です。
りんごは多くの果物と同じように、自花不和合性です。
花が咲いても、自分の花の花粉では受精しません。種を作るためには必ず他の品種の花粉が必要です。
例えば、サンふじには王林やつがる、デリシャス等の遺伝子が遠いりんごの花粉が優良な受粉樹と言えます。
自然界では風や訪花昆虫によって受粉することがありますが、経済活動としての栽培ではあてにできません。しかも、受精してできる種子そのものが、養分を引き寄せるホルモンを出します。一つのりんごにたくさんの種子がある方が、大振りで成熟した果実になる可能性が高いのです。
というわけで、他の品種の花粉を花に乗せていく作業です。当園では別の品種の今咲いている花の花粉と前年度の花の花粉を凍らせて保存してあった冷凍花粉を、ダチョウの羽でできた大きな毛叩きのような道具を使って行います。
花の時期は短く、こればかりはこちらで時期をコントロールでできません。世間はゴールデンウィークですが、りんごづくりにとって一つの肝ともいえる重要な作業です。
雨が降っていても、風が強くても、気温が低くてもできません。
花のステージと天候を見ながら、ベストなタイミングを探りながら行っています。