まだまだです
いつまでも俺は下手だと思っているがよし。
一生いつまでも下手だと思うがよし。
俺は上手だと思うと、もうそれきりになる
初代 市川團十郎 先生の言葉です。
事務所の私の机の上に小さな額に入れて置いている、毎日見ている言葉です。
りんご作りは職人としての腕の良しあし、経験、誇り、気象、スタッフ教育などなど、様々な要素がありますが、私自身はまだまだだと思っています。
市川團十郎先生の言葉は、私にとって重いのです。
これでいいと思わない。常に努力を重ねてよいモノを作るための工夫を続けなければならないのです。
りんご作りは一年に一度しかできません。そして毎年毎年が違う気象環境の中で行うものです。
31歳でこの世界に入った私は、まだ14回しかりんごを作ったことがないのです。
その14回が同じであったことは一度もありません。
私自身が納得できるりんごは作ることができます。
しかし、もっと良くするんだ、もっと美味しくするんだ!
そういう気持ちがある限り、100%の納得はあり得ません。
今年は本当にたくさんのお客様から「美味しい」と言っていただいております。
「美味しい」という言葉は、私どもにとって最高の喜びでありますが、そこで満足してはいけないと思っています。