りんごの販売の限界について
お世話になっています。
小西園園主の黒岩です。
今もご注文やお問い合わせをたくさんいただいています。ありがとうございます。
本日は2月21日です。
私どものりんごのメインの品種はサンふじです。日持ちするのも大きな特徴のりんごです。11月末に収穫しているりんごです。収穫してからすでに3カ月くらい経っていますが、今も美味しく食べることが出来ます。私どもの貯蔵庫に入っているからです。
それでも、そろそろ限界点が見えてきました。
蜜について説明しなければならないのですが、そもそも、蜜とは「水」です。
蜜の部分は水ですので他の果肉の部分よりも糖度が低いのです。
えっ?蜜って甘いところでしょ?
そんな風に思われている方も多いのですが、実は蜜の部分は甘くないです。でも蜜入りって美味しいですよね。
美味しさを構成するポイントは多々あります。香り、食感、音、見た目、酸味、甘み、硬さ、肌触り…。その中でもりんごの場合「みずみずしさ」がとても大きな要素となります。水分が多いほうが圧倒的に美味しくなります。梨も同じですね。
話を戻します。
蜜の部分は糖度が低いのですが、それは傷みやすい部分であるということでもあります。
りんごを切ってみたら、中が黒くなっていた、なんてことがありますが、それこそ蜜の部分から悪くなっている状態です。そして厄介なことに、それは私どもプロがみてもわからないということです。切って確認して販売することもできません。お客様からご指摘いただきましたら改めて代品を送らせていただくという対応しかできないという現状があります。
そして、そろそろそういう面でも、硬さという面でも、小西園として自信を持って販売できる状態に限界が見えてきています。
昨日3月中旬に配送してほしいというご依頼がありましたが、申し訳ないのですがお断りさせていただきました。
2月いっぱいでしょうか?
本日も選果して出荷しておりますが、荷造りの際大分撥ねています。これは大丈夫と思うものを揃えるのに、大分時間が掛かるようになっています。
一方で貯蔵技術が発達しています。蜜入りのりんごも鮮度を保つ貯蔵庫もありますが、コストを考えると経済活動としては成り立ちません。蜜の入っていないりんごでしたらCA貯蔵という、窒素の部屋に入れることで物理的に呼吸をさせないという技術で夏までは保たせることができます。青森のふじはそうやって夏まで販売できます。蜜が入らないものだけです。
つまり蜜が入るりんごは旬のものとお考えいただいて良いと思います。
私どもも販売はもう間もなく終了する予定です。ご入り用の方はなるべくお早目にお願い致します。